グアム旅行記(2007.05.02.〜2007.05.06.)

 おっさんが来なかった。集合は成田空港、午後18:00。決して早い時間ではない。むしろいい感じに遅い時間。私はひさびさの成田空港。少し空港でぶらぶらしようと午後17:00、一時間前に到着。空港をぶらぶらしつつ、グアムの予習としてガイドブックを読んでいた。集合の20分前。そろそろ来るだろう、いくらなんでも。多少は余裕を持ってくるもんだ。成田への途中で事故もあるかもしれないから、余裕を持ってくるだろう。。そういえば、この前の秋葉原、ちゃんと時間通りに来ていた。そんなにルーズな人間でもないことは17年のつきあいからもわかっている。でもまだ来ない。そういえば、HISのF16カウンターが航空券の受け渡し所、特にどこで待ち合わせと約束したわけでもない。受け渡し場所の近くの席に移動、おっさんを探す。いない。多分、電車やバスがたびたび到着しているのだろう、人の流れには波がある。人の集団がくるたびに、目を皿のようににして探す。ぜんぜん見つからない。いない。

 集合時刻の18:00。現れず。もしかして、もうすでにチケットを受け取り、さっさと出国審査を済ませて、搭乗待合室まで行ったのかもしれない。ちゃんと待ち合わせ場所を指定していなかったからなぁ。そんな可能性もあるかと、初めてHISカウンターへ問い合わせる。やっぱり来ていない。私だけ先に出国審査を通るのも悪い気がした。HISのスタッフに聞いたところ、まだ時間的には余裕があるとのこと。さらにもう少し待つことに。そういえば、周りには同行者が来ていなく、私と同様に待ちぼうけしている人が数名いた。まずはひと安心。俺だけじゃない。まだ大丈夫だろう。18:30ぐらいまでは安心か。30分遅れぐらいだから。それにしても遅いなぁ、おっさん。昨日メールを交換したが、旅行の話には一言もふれていなかった。漫画GANTZの筋肉ライダーについてのみだった。旅行よりも筋肉ライダーが大切なのだろう。それとも、旅行の日程を間違っているんじゃぁ。不安がよぎる。旅行の行程表は別途HISからおっさんの家に届いているはずだ。確かに届いたというのを聞いた。どうしたんだろうぁ。

 30分遅れの18:30。HISカウンターに再度出向く。一向に現れず。おっさんに連絡を取れないか、と促される。しかし、私も携帯電話なし。おっさんも携帯電話なし。今時、携帯電話ないなんて、変人じゃないのか?連絡の手段なし。あ、おっさんの家にでも電話してみよう、公衆電話から。HISのカウンターに電話番号を尋ねるが、わからないらしい。それとも言えないのか、困った。電話番号がわかれば、おっさんが家で寝ているのを起こせるかもしれない。起こせたところで、もう間に合うはずもないが、諦めもつく。しかし、電話番号がわからない。あ、そうだ、私のWEBメールに電話番号を登録してあった。インターネットを見れる環境があれば、おっさんの電話番号を調べることができる。インターネットを見れるパソコンはすぐに見つかりました。100円で10分間。しかーし、100円コインの手持ちなし。近くにいた警察官に50円2枚を100円に換えてくれと頼んでみた。私も必死だった。だが、断られる。100円を持っていないとのこと。日本の警察はこうも不親切なものか。人が困っているというのに、助けないとは、なんたることか。けしからん。時間も残り少なくなってきたので、あわててコンビニまで走って行き、おかしを買ってそのおつり100円を入手。さっそくパソコンからおっさんの電話番号を調べ、携帯ではなく公衆電話から電話をかけた。答えたのは、無情にも留守番電話の声であった。家にはいないようだなぁ。

 ついに集合時間から1時間経過19:00になってしまった。まじかよ、おっさん、いったいどうしてしまったんだ。カウンターに再び向かう。HISのスタッフの人から、「もしも同行者が来なかったらどうしますか?」と聞かれた。「一人で行きます。」と答えた。同行者が来るにしても、私だけ先に出国手続きをすませたほうがいいと言われる。テロ対策で出国審査も時間がかかるからとのこと。しょうがない。もうぎりぎりまで待った。あとはおっさんの強運を信じよう。何かあったのかもしれない。でも携帯電話もないからどうしようもない。極限状態。私だけとぼとぼ出国審査へ。この時、成田空港にて館内放送が鳴り響く。「(おっさん)様、(おっさん)様、至急コンチネンタル空港窓口までお越しください。」航空会社もおっさんを探している。もしかしてこれが最終警告か。それにしても、成田空港の放送で友人の名前を聞くなんてのは、これが最初で最後であろう。あまりの突然の放送に、ビデオカメラで録画(録音だが。)することもできなかった。あまりに不意の出来事だった。意外だった。びっくりした。

 19:20。搭乗待合室にてひとり。これからどうしたものかとひとり想いにふける。グアムに一人で行くことになるとはまったく予想外。何をして過ごそうかとガイドブックを見直す。家族連れ用の施設がずいぶんあるんだなぁ。こんな所に一人で行ってもおもしろくないだろうなぁ。飛行機の出発時間は20:00。あとたったの40分。これは国内線ではないのだ。国際線なのだ。多分、一人旅行になるであろうグアム旅行をどうすごそうかと本気で考えていました。そして、。。。。次回に続く。(2007.06.10.)

 ほとんど、一人旅行を覚悟していた私。わずかの望みを抱きながら。そのかすかな望みもほとんど消えつつあった。すると、突然、おっさんがやってきた。あらわれた。午後7時30分。待ち合わせ時間から1時間30分遅れ。飛行機の出発時間まで残り30分。その時のおっさんの一言を私は忘れない。「おぉ、青木。いた!いた!」。そりゃ、いるよ。俺は待ち合わせ時間の1時間前から成田空港にいたのだよ。そして、おっさんを待ちながら、これまで様々なドラマがあったのだよ。いったい全体、なぜこんなに遅くなったのか聞いてみた。そして、その口から驚くべき真実が明らかに。

 私が成田空港についた午後5時(待ち合わせ時間の1時間前)、彼はまだ練馬区の家にいたのだ。なんということか。家で何をやっていたのだろうか。それはメール。彼は、女の子からのデジカメの修理をめぐるごたごたの相談メールに対応していたのだ。優しい男だ。ついつい時間を忘れてしまったようだ。気がついたら午後5時を過ぎていた。練馬から成田空港まで早くて約2時間半。さすがのおっさんもこれはまずいと感じ、慌てて、家を出てきたらしい。さぞや冷や汗をかいたことだろう。ご苦労さんであった。

 しかし、練馬区から成田空港まで最短の2時間半で良く間に合ったと違う意味で感心してしまう。練馬からちょうど良く特急電車に乗れて、さらに、上野から待ち時間無しで京成急行に乗り込めたようだ。全てが偶然。どれかが欠けたとしても、この時間には成田空港に到着できなかったであろう。やっぱり恐るべし。成田に到着後、HISのカウンターを慌てて探したらしい。ようやくHISカウンターに着くもHISのスタッフは店じまいを始めていた。そこで名前を告げるとHISスタッフも慌てた模様。かけ足で航空会社カウンターまで行き、搭乗手続きをおこなう。ここでも親切に対応してくれたようである。たいへん申し訳ない。その後、出国審査をぬけ、搭乗待合室へ。本当に間に合って良かった。

 さらに彼に聞くと、こういうことはこれが初めてではないとのこと。過去に国内旅行の時に待ち合わせ時間を大幅に遅れ、飛行機にも乗れなかったらしい。何とかツアー会社のご好意で、次の飛行機で現地に向かったらしい。しかしながら、今回の旅行は臨時便によるツアー。これに乗れなかったら、旅行への参加は不可能であった。本当に良く間に合った。次回は余裕をもって家をでるようにしましょう!(2007.06.24.)

 さて、今回グアムを選んだ理由。候補はいくつかありました。カナダのカナディアンロッキー、ハワイ、ドバイ、シンガポール、などなど。会社の休みは9連休。長期旅行にはうってつけです。私は9連休を全て海外で過ごしてもいいかなぁと思っていました。ところが、旅行の予定をたてている段階で、おっさんの就職先が見つかっておらず、ゴールデンウイークもどうなるかわからない状態でした。もし就職先が決まったならば、GWの前半はきっと出勤することになるだろうということで、GW後半の5日間を旅行日として、計画をねりました。当初、カナダ行きを考えていました。しかし、カナダは5日間だとさすがにきつい。移動時間などが多く、現地の自由時間はたったの二日半。時差や移動による疲労の回復時間を考えると、何もできないはずです。で、急遽、近場のハワイなどを探しはじめました。そこで、偶然、今回のツアー(臨時便での5日間ツアー)を発見、決めたわけです。このツアーでは3日半も自由時間があり、またほとんど時差もなし、楽な旅行ができたわけです。グアムは10年以上前に一度きてますが、写真も残っていないため、このホームーページでも写真を掲載できていません。マリンリゾートでのんびり過ごしたいとも思っていたので、良かったです。実際GWの前半は北海道の実家、後半はグアムと忙しくはありましたが、なかなか充実していたように思います。後日談ですが、おっさんの就職先が見つかったのはだいぶ後の事で、おっさんはGWは出勤することもなく、9日間フリー状態。それじゃぁ、9連休でカナダへ行けた〜!とも思いますが、お楽しみは次回の旅行までとっておきたいと思います。

 成田空港、遠すぎます。グアムまで3時間の飛行機なのに、成田まで2時間とは。また、成田までの交通費もばかになりません。それにしても、成田エクスプレスは快適なのですが、その分、運賃が高いです。なんとか安くできないものか!!

     京浜急行        横浜→青砥→成田空港(1時間58分)  1450円
                         確かに、乗り換えあるし、普通の電車だけど、安い!
                         時間に余裕がある時はこれがおすすめです。節約、節約。
     成田エクスプレス   横浜→成田空港(1時間30分)       4180円
                         高い!でも、遅れることもなく安心。
                         時間に余裕がない時はこれがおすすめ?
     YCATバス       横浜YCAT→成田空港(1時間30分)   3500円
                         帰りはこれで帰るのがいいかもです。
                         バスは事故で遅れる可能性があるため、行きは少々心配。

(2007.07.16.)

2日目。レンタカーにて島内観光。
ガンビーチ→恋人岬。恋人岬はグアムのシンボル的景勝地。スペイン総督から結婚を迫られたチャモロ人女性が恋人と身を投げたという伝説がある場所。非常に眺めがよく、きれいな海を一望できる。海の深い青い色がとても印象的。海が透明で澄み渡っていました。
リティディアンビーチ。グアム最北端に位置するビーチ。さらさらした真っ白な砂浜がひろがる。外洋に面しているため流れが速い。16:00に監視員がやってきて門を閉めると言ってきた。その時、おっさんは遥かかなたで泳いでいた。いつまでたっても戻ってこなかった。16:20に再度、早く帰るように警告されるが、おっさんが戻らず。戻ったのは16:30。監視員にお詫びをしながら、そそくさとこの地を去る。
アンダーソン空軍基地。2008年に沖縄のアメリカ軍約20000人のうち約8000人がグアムに移動することになっています。60%の費用は日本が負担することになっています。この基地に来るのでしょうか。グアムのウォンバット空港より大きな空港があるそうです。ここで写真を撮ったところ、守衛さんから呼び止められて写真を厳しくチェックされました。幸い、削除はまのがれました。びっくりしました。
ホテルロビーにてニッサンのレンタカーをレンタル。24時間で6000円。車があると機動性抜群。すいすいと目的地へ移動。左ハンドルのため、ウインカーとワイパーのレバーを間違える事、数え切れず。交通量はそこそこのため、右側通行に慣れることができました。また、信号が赤でも確認のうえ、右折は進むことができるのでした。合理的です。
3日目。ココス&シーウォーカー($150)。
ココス島はグアム南端沖2.4kmに浮かぶ遠浅の島。島全体がリゾートとなっています。南端メリッツォからフェリーで約10分。左写真のおっさんの鍛え上げられた肉体を見てくれ!腹筋が割れています。毎日腹筋運動家でやってるんだろうなぁ。それに西城秀樹系のブーメラン♪、ブーメラン♪海水パンツ。私はたるんだ体なのでTシャツにて失礼いたします。
遠浅の海岸にて海水浴。ビーチリゾート気分満点!パラソルとゴザはレンタル。シュノーケルとボディボードはおっさんがわざわざ日本から持ってきたので使わせてもらいました。日焼け止めをいい加減に塗った私はこの日に背中がやけど状態、ひりひり痛みました。それにしても熱かった。私は途中から日陰に避難、おっさんはずっと太陽の下で泳いでいました。恐るべし。
シーウォーカーは空気を供給してくれるヘルメットをかぶってできる水中散歩。ダイビングとどちらにしようか悩みましたが、やったことがないのでこちらを選択。水深5mくらいか。潜行中に耳抜きが必要でした。(当たり前か?)日本で買った水中カメラ980円にて記念撮影。現地で買うと2000円です。
スリングショット。グアム地区の繁華街ど真ん中にある絶叫アトラクション($20)。二人乗り。写真でわかりますか?中央にあるボールに乗り込み、一秒間に70mの高さまで速度160km/hにて空中に発射されます。重力加速度6Gです。絶叫マシンは私は嫌いです。乗りません。おっさんが思い出作りに執拗に私を説得。ビデオ撮影サービスもあり記録に残せるならと思っては見たもののそのビデオカメラが故障中。いまいち気が進まない。渋っているとおっさんが一人で乗ると言い出した。俺も男なので、腹をくくって、乗り込むことに。たった数秒の出来事でした。しかし、怖くてずっと目をつぶっていたのでほとんど覚えておりません。怖かった。私は日本じゃぁ、絶対に乗らないと思います。
4日目(フリー最終日)。ビーチで日に焼けたくてたまらないおっさんと、日焼けは苦手の私。一緒の行動は難しいと判断、お互い単独行動することにしました。おっさんはホテル近くのタモンビーチで過ごすことに。私はレンタカーで島を一周することにしました。左写真はタロフォフォの滝。グアム最大規模を誇る有名な滝です。滝へは駐車場からロープウェイで向かいます。人がほとんどいなかったため写真はタイマーにて撮影。
タロフォフォの滝からさらに300mほどジャングルを進むと、横井さんの洞穴(レプリカ)があります。横井さんは太平洋戦争後も(派遣後)28年もの間、この洞穴にて生活をしていました。1972年帰国時の「恥ずかしながら帰って参りました」という言葉は有名です。蛇や虫がたくさんいるこのジャングルの中では、私は一日も暮らせないでしょう。私も昔はボーイスカウトでキャンプとかはしてましたが。
海外で左ハンドル車を一人で乗ってあちこちまわったのは初めてでした。グアムはそんなに車も多いわけでもなく、練習にはうってつけでした。何度も書きますが、ウインカーとワイパーを間違える!間違える!車があると、ちょっと寄り道とかでき、観光バスでは行かないような場所にも行けたりと、非常に助かりました。次回、他の国に行っても、今回のドライブの経験は十分活かせるものと思います。
ガアン・ポイント。南西部のアガット湾にある戦跡公園。旧日本軍の砲台が2台、海に向かって据え付けられています。その後ろにはグアムとアメリカの日本の旗がひらめいていました。戦時中には島のいたるところにこのような砲台があり、アメリカ軍の上陸を阻もうとしていたのでしょう。近くには塹壕の跡などもありました。
太平洋戦争国立歴史公園。1944年7月21日に米海兵隊が上陸した地点。上陸の様子などがパネルで展示されていました。撃墜されたゼロ戦の写真も。敷地内に博物館があるとガイドブックには書いてあったのですが、どこかに移転中らしいです。偶然居合わせた戦争ごっこをしていた地元の子供たちと写真を撮りました。子供たちは戦争の悲惨な歴史をまだ知らないのでしょう。
一人ぼっちのドライブから無事ホテルに到着。事故がなくて良かったと思っていると、別行動していたおっさんに事件が!!ビーチで泳いでいたところ、海中にいた巨大ウニのとげが手に刺さりとんでもないことに。ホテルのスタッフは毒があるかもしれないから病院でトゲを抜いてもらったほうがいいと言っています。緊急病院です。取り急ぎ、旅行会社の詳しい人に相談。ウニのトゲは毒はないだろうと、さらに、帰国日は明日だし、あわてて緊急病院へ行かなくてもいいだろうとのこと、良かったです。ウニのトゲは自分で抜こうとすると中で砕けてしまい、非常に厄介です。写真はおっさんが怪我の具合を電話で伝えている様子です。

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2007.06.09.更新
2007.06.24.更新
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